SIer業界の元請け会社と下請け会社(客先常駐)との修羅場が闇な件

2019年7月28日

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こんにちは、元独立系SIer【 Fグループ 】で働いていたYaemonです。
SIer業界への就職・転職活動をしている人の中には、

SIer業界について知りたいけど身近に働いている人がいない…!
業界の裏話が知りたいな〜!

 

という方はたくさんいると思う。

そこで、このページでは、

▶ SIer業界への就職活動をしている大学生・フリーターの方
▶ SIer業界への転職活動をしている社会人の方

に向けて、

▶ SIer業界で起こる協力会社(客先常駐)とのひどい修羅場とその背景

について、管理人がSIerで体験してきた生々しい話をまとめてみました!
SIer業界の裏側(つらいところ)を事前に知っておくと、働く前に気をつけておくべきポイントがわかります!

SIerの職場環境がツラい人は転職活動を始めよう(結論)

まず、SIer業界で職場環境がツラい人は1日も早く転職活動をした方が良いです。
単純な雑用や検証作業が続くとスキルがつきません。今の職場で技術力をつけてから転職しようと思っていませんか?それでは遅いです。

同期が成長していく姿を指をくわえて待てますか?悔しいですよね?管理人は同じ検証作業を毎日する中で、同じ部署の同期が新しいプログラミング言語に挑戦している姿を見て、なんとも言えない悔しさで溢れました。部会で同期が作った新しいシステムの発表があった時は、泣きたくなりました。

この状況を打開するために、転職エージェントに相談したところ、帰ったらプログラミングの勉強をして転職でアピールできる作品を残すことをアドバイスをもらいました。そうして、Objective-Cを独学で勉強をしました。正直、楽じゃないです。帰ってきてから、寝るまで必死に限られた時間で勉強、休日も休みなく勉強をしました。夢にまでコードが出てきたこともあります。それでも、App Storeにリリースまで持って行き、その経験を面接でアピールをして転職をすることができました。

このように転職活動を始めて、エージェントと話すと将来のキャリアに必要なことが逆算で見えてきます。今すぐ転職できなくても、転職を見据えた動きができるようになり、必要な技術を取得して将来的に希望の仕事ができるようになります。

また、評判の良い転職エージェントをまとめしたので参考にしてみてください。

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まずはIT専門のエージェント1社と面談をして自身の市場価値を知ることが大事です。
詳細は、以下のページを参考にしてみてください。

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前置き

SIer業界は、システムの建設業界(IT土方)と呼ばれ、元請けの会社が仕事を受注して、下請けの会社へシステムの開発を依頼するという流れがほとんどです。

そこで、予め協力会社の下請けが経験するであろう理不尽な点を知っておくことで、将来トラブルに巻き込まれるリスクを軽減していきましょう!

 

SIerの元請けと下請け(協力会社)で修羅場が発生する理由

まず、SIerの元請けと下請けの間でトラブル(修羅場)が発生する理由は以下の3つに分類できます。

▶ システム納品までのスケジュールが非常にタイト
▶ システムの仕様が複雑で技術的に実装できない
▶ 予算と人員の確保が難しい

それぞれ説明していきます。

 

システム納品までのスケジュールが狂ったかのようにタイト

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まず、SIerで元請けと協力会社とスケジュールで揉める理由は、納品までのスケジュールがタイトだからです!元請けと下請け、それぞれの立場を説明していきます。

 

元請けの立場

エンドユーザーから仕事を受注した元請けの立場は、エンドユーザーの納期に合わせたいという思いがあり、協力会社が予想するよりもタイトなスケジュールを提示してしまうことがある。

これは、

  • お客さんの要望を叶えて優秀な会社だとアピールしたい
  • アピールをすることで、継続的に案件がほしい
  • アピールをすることで、グループ会社からの案件を紹介してもらいたい

という隠れた意図があるから。だから、協力会社に負担がかかっても、元請けは顧客の要望にあわせた納期としたい。

 

協力会社の立場

次に、協力会社の立場からいうと、以下の3つの理由から開発スケジュールをできるだけ引き伸ばしたい

開発に余裕をもたせるバッファーのため

1つ目は、受託開発で技術的に詰まった場合のバッファーをできるだけとっておきたいと考える。
この理由は、バッファーがないとシステム開発で少しでもトラブルがあったときに詰んでしまうため。

 

既存のバグ対応のスケジュール(想定外)

2つ目は、他の会社にすでに納品している製品のバグ対応を予定工数に含めているため。

元請けからの1つの製品開発の仕事をまとめて引き受けていると、多数の案件へのバグ対応が必要なことがある。

例えば、
v.2.5.5はNTTグループの株式会社◯◯
v.2.5.6はソフトバンクグループの株式会社■■

といった形。

案件とは関係ない部分でバッファーを引くのは良くないが、開発チームの士気を低下させないために、他社案件のバグ対応を工数にコソッと含めることがある。

SIer業界は、納期厳守で、協力会社も深夜まで残業をしなければいけないし、最悪な場合、他の部署から応援に来てもらうといった緊急手段を使わないといけなくなる。

だから、できるだけバグにかかる工数を考慮してバッファーを多めに引きがちになる。
そうすると、元請けのPMはそれを見抜いて、「他社案件のバグが出たらそのときに対応を考えてもらって、まずはこちらの考えているスケジュールで進めるのはどうですかね?」と提案をして、最終的にスケジュールがキツい中で開発を進められることがよくある。

そうして、タイトなスケジュールの中で開発を進めていくと、致命的な障害が複数個出るだけで、トラブル対応と納期に追われて協力会社は疲弊することになる。

 

元請けからの割り込み作業

3つ目の理由は、元請けからの割り込み作業をバッファーに含んでいるため。よくあるのが、導入先で営業をしている役職の高いエンジニアが、製品の仕様で不明な点があると、協力会社のPMに直接電話して仕様を聞き出すことがある。

そうして、協力会社のPM(プロジェクトマネージャー)は30分だったり、1時間を当初の工数から差し引かれてしまうことが多々ある。その結果、協力会社の人たちはサービス残業をしなければいけなくなるという事例もあった。

だから、元請けのPMと受託側のPMとの間で「割り込み作業をどうにかして欲しい、同じことを何回も聞かないで欲しい。」とケンカ口調で話していた。

 

SES契約の客先常駐エンジニアの立場

下請け会社に常駐しているエンジニアの立場(SES契約)からすると、スケジュールが進捗通りに進まないと、残業を強いられることがある。

このとき、受託側のPMの機嫌は著しくわるく、そのとばっちりが客先常駐エンジニアへ来ることもあるので、注意してほしい。よく耳にするのが、「また同じミスをしやがって、お前は使えない、もう帰れ!」と暴言を吐かれることもある。

参考までに、以下の記事は、管理人がSIerではたらいていたときに先輩たちから聞いた客先常駐先で起きた理不尽な話と、そんな理不尽な環境から抜け出すための転職の戦略についてまとめているので参考にしてほしい。

 

 

 

仕様の複雑さで揉める理由

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次に、製品改修の開発により、仕様が複雑になるため揉めるという背景を説明していきます。

 

元請けの立場

エンドユーザーは、開発費を払うから、この難しい機能をぜひとも実装してほしいという依頼がある。ここの問題点は、元請けの技術力が低いと、エンドユーザーとの会議で「実装が難しい!」という判断をできないため、下請けに丸投げで無理やり実装を進める点。

 

下請け会社の立場

下請け会社の立場からすると、仕様が複雑なため、どこをどう修正したら実現できるのか分からないため、スケジュールが書けないということが起こる。

概算で見積もったスケジュール通りに進めて、納品期限までに納品することになるのだが、バグが多く後になって大きな問題が起こることも。仕様が複雑過ぎて人手が足りずに、元請けも一緒に単体テストを手伝うという現象が発生していた。

具体的に説明すると、システムのコア部分を大幅修正して、フラグも追加してシーケンス図も複雑になった状態。

実際に、製品の元の仕様書のフラグの組み合わせパターンと、修正する仕様書のフラグの組み合わせのパターンを見ると、Excelの2ページ目まで、ずらっとフラグの組み合わせもあって、それをもとにプログラミングの修正をするのは、さすがにバグがでるよなと。

辛かったのが、納品されたシステムをテストする段階になると、テスト工程でバグが頻発して、Redmineにチケットがどんどん起票される。そして、そのRedmineを消化してバグを修正するんだけど、また他のバグが発生してしまう。これの繰り返しになっていましたね。賽の河原積みのような感覚で毎日毎日作業をしていた。

「こんなに大変になるなら、案件を減らして、仕事を断ればいいのに」と思っていたことが何度もある。実際に大型案件を受注したという知らせを聞いてガッカリしたことを覚えている

 

 

予算と人員で揉める理由

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次に、元請けと下請けが予算と人員の調整で揉めるケースを紹介します。

プロジェクトの予算が少ないため、今あるリソースで全体の工程をカバーしないといけない状況でのお互いの立場を説明します。

 

元請けの立場

元請けは、エンドユーザーから貰う開発費用は決まっている。そのため、協力会社には決まった額でしか発注できなくなる。受注額が少ないと、発注側も申し訳ないと思っていたりもする。

 

下請けの立場

下請けは、新しい人を入れる余裕がないため、残業でカバーをしたほうがまだ予算的にはよいという状況が生まれてしまう。そうなると、チームの士気も下がってしまい修羅場が発生することが多い。一寸先は闇…

 

客先常駐の立場

下請けの会社に常駐するSEの負荷も大きくなる。顧客の要望が残業をして欲しいというのであれば、それに応えないといけない。最悪、多いときは週6,7日は働くことになり、残業時間も月に100時間を超えると言ったケースもよく聞く話。

ちなみに、月に100時間を超える労働は過労死のリスクがぐんっと上がるため、注意してもらいたい。とある大手企業に客先常駐をしていた知人は、月に200時間の時間外労働をしていたこともある。さすがに、その事例は社内でも大きな問題になったのだが…

 

下請け会社の客先常駐要員からよく出てくる不満

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次に、下請け会社の客先常駐要員からよく出てくる不満について説明したい。

 

サービス残業を強いられる

下請け会社の中には、部署ごとの予算を達成するために、サービス残業を強いられることも多い。そのため、元請けの発注費用は、協力会社側の残業代も工数に含んでいるが、協力会社側では実はサービス残業をしているケースもあり、努力が報われないこともある。

 

有識者との連絡が取れない

元請け会社の案件が多いと製品に精通した有識者が外出していることがあり、仕様の確認が遅れることがあります。この何が問題かというと、仕様がわからないと開発が進まないから待ち時間が発生してしまう。これはムダな時間。

この対策は、有識者を増やすか、有識者と連絡を取れやすくするという方法があるが、現実は厳しい。

 

SIer業界でよくある元請けと下請け(客先常駐)との修羅場を防ぐ方法

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SIer業界でよくある元請けと下請け(客先常駐)の修羅場をなくす方法は、内製化することが解決方法にある。元請け会社が内製化することで、組織としてのナレッジが蓄積され、協力会社への発注、検収のコストを大幅に削減される。

実際に、自社製品の開発部署では、システムの内製化に成功して、バグの件数が減り品質を高めることができた。

最後にこういったトラブルに巻き込まれないためには、できるだけ、上流工程の会社で働くことを目指した方がいい。参考に、以下にステップアップ転職するための方法を記入したため参考にしてみて欲しい。

 

ステップアップ転職するためのエージェントの効率的な使い方

早速ですが、評判の良い転職エージェントをまとめしたので参考にしてみてください。

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初めはIT専門のエージェント1社と面談をして自身の市場価値と転職の流れを知ることが大事です。その後は、案件の多いエージェントで優良案件を探すことをオススメします。
また、エージェント毎の特徴を、以下のページにまとめていますので参考にしてみてください。

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