社内SEの仕事内容と転職で求められるスキルについて
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この記事では、
▶就職で社内SEを検討している大学生
▶転職で社内SEを検討しているSE
を対象に、
▶社内SEの実際の業務内容
について、ユーザー系SIerの社内SEとして働いていた管理人が伝えていきたいと思う。
事前に業務内容を知ることで、転職エージェントとの面談をより踏み込んだ話にしたり、面接の対策、更には今後のキャリア設計に大きく活かせるはずだ。早速説明していきたい。
結論
まず、結論から説明すると、社内SEの主な仕事内容は以下の通りだ。
- ネットワーク系
− 社内のネットワーク整備と運用保守 - 業務系
− 社内システムの企画提案− 社内システムのヘルプデスク
− 社内システムのマニュアル作成
− 社内システムの新規開発・検証・運用保守
− 社内システムの監査
- 求められるスキル
− SEとしての技術力− コミュニケーション能力(調整能力)
− 業界の業務知識と簿記
これらについて、項目ごとに説明をしていきたいと思う。
社内SE(ネットワーク系)
社内ネットワークの整備
ネットワーク系の社内SEの仕事は、ネットワークエンジニアとほぼ同じ内容であるため、以下の記事を参考にしてほしい。
▶参考
大きな違いといえば、社内ネットワークのエンジニアは上流工程にいるため、回線業者の選定であったり、社内サーバーの調達などがメインの仕事としてある。
そのため、頻繁に社外の業者と仕事のやり取りを綿密に行う。余談であるが、社内SEとして1つの部署で電話番をしていたときは、ネットワークエンジニアの人によく電話を回していた。
また、社内のシステム会議では、先頭にたって社内ネットワークのスケジュールなどを説明していく。質問があれば的確に回答することが求められる。このように、ベンダーコントロールや、コミュニケーション能力が求められる。
社内ネットワークの運用保守
ネットワークの運用保守では、ネットワークのトラブル時の改善であったり、ネットワークのトラフィックが増大して回線が逼迫しないような対策を施すなどの対策がある。
具体的には、ネットワークのトラブルがあったときは、リモートで対応できないときは、データセンターに直接見に行ってトラブルの対応を行う。
ネットワークのトラフィック改善では、回線業者の切り替え、ハブやルーターの新規設置、Windows ServerのWindows UpdateをWSUSサーバーを構築して切り替えるなど色々やることがある。
ネットワークエンジニアの資格があれば転職に有利か?
まず、資格をとれば間違いなく有利になるといえる。ただし、技術的な点だけでなく、ベンダーとの交渉能力(コミュニケーション能力)も必要であるので、その点は認識しておいてほしい。
社内SE(業務系)
社内システムの新規開発・検証・運用保守
業務系の社内SEは、次の作業がメイン業務としてある。
▶ 新規、既存システムの開発・検証・リリース・運用保守
また、次にあげる各システムをメインに開発・改修を進めていくことになる。
プロジェクト管理システム
*株式会社ビーステージより
会社の中には、プロジェクトを新規に作成して、プロジェクトに紐づくコードを作り、そこに売上だったり、人件費、交通費などの経費を振り分けて、原価管理をしていく。
例えば、経理部が使用する汎用的なデータの抽出作業の項目追加であったり、監査法人から指摘があった箇所について、修正したりなどの業務がある。
勤怠管理システム
*ワークスアプリケーションズより
プロパー社員や協力会社員は、月末になると勤怠表の提出を勤怠管理システムを使って行う。
この勤怠管理システム自体は、パッケージとして販売されているが、社内のルール(規定)に則った運用をするために、カスタマイズが必要になる。
最近であれば、プレミアムフライデーで金曜日の午後3時に退社したら、早退として扱うのではなく、退社として扱うなどのカスタマイズが必要になる。基本はパッケージなので、カスタマイズするときは、ベンダーと人事部と社内SEで話し合うことになる。ライセンス形式なので、大企業になると何千万円もこのパッケージ代に払うところもある。
このパッケージソフトはワークスアプリケーションズのCOMPANYが有名だ。
経費生産システム
*株式会社ラクスより
交通費、宿泊代、立替金、交際費などの経費を精算するためのシステムがある。この経費精算システムだが、社内の運用ルールが変わったときのカスタマイズや、法律が変わったときのカスタマイズが必要になる。
例えば、東京都では宿泊税が導入されている。この宿泊税が他の県も導入することになれば、それに合わせて、経費管理システムで宿泊税を適応させる県を追加しないといけない。
こういった経費管理システムは、株式会社ラクスがCMを打ち出している。
伝票システム
*株式会社オンネット・システムズより
経理部・総務部など間接部門で会社の経費システムに伝票を追加したいときに使うシステム。会社によってはパッケージソフトを導入していたり、内製していたりする。
このシステムは経理部が主に使用する。社内システムがこのシステムをよく使うのが、月次バッチで処理がうまくいかないとき、会計システムへ打ち消し伝票を切ったり、新たに伝票を切ったりすることがある。
会計システム
*株式会社オービックより
企業活動では、会計システムにデータが蓄積されていくことになる。
具体的には、経費申請システムや物品購入システムなど、お金に関わるシステムでは決裁者の最終承認まで行ったときに、伝票が作成され、会計システムに連携される。この会計システムでは、株式会社オービックの勘定奉行シリーズが有名である。
マスタ管理システム
*日本アプリケーション開発.LLPより
会社における部署や社員の情報は、マスタ管理システムで管理される。大手企業では、社員に紐づく社員番号が付与されるが、その番号を採番され、このマスタ管理システムが利用される。
また、部署の情報も管理されるため、マスタ上で新たに部署を追加したり、部署名を変更したり、部署を削除するなどのメンテナンスが行われる。
社内システムのヘルプデスク
社内からのシステムのメールや電話による問い合わせは、社内SEが担当する。業務に関わる重要なシステムについて、システムの担当者が問い合わせ担当をすることになる。
PCの初期セットアップや、ソフトウェアのインストールなど、単純な作業は、協力会社や子会社が担当することもある。ヘルプデスクの担当範囲は、会社によっては様々である。
社内システムの企画提案
情報システム部の中には、社内システムの企画提案をするところがある。
現場からのシステム開発の要望を吸い上げ、システムの企画提案を行う。社内システムが強い会社では、外注することなく、内製でアプリケーションを開発するところもある。
こういった、企画提案に関われる仕事ができると、仕事は楽しいだろう。
社内システムの監査
上場企業では、監査法人からの社内のシステム運用がただしく行われているかの定期的なチェックがある。具体的には、社内サーバーのログイン履歴や、リリースで追加されたソースファイルが揃っているかなど、隈なくチェックされる。
これは企業の内部統制と言われ、大手企業では、扱う金額が大きいこともあり、不正できないように体制を整える必要がある。
社内SEに転職で求められるスキルと資格について
SEとしての技術力
社内SEに求められるのは、まず、SEとしての技術力がある。
具体的には、ネットワーク、セキュリティー、DB、サーバー構築、システムの新規開発、システムの改修、保守運用、Webアプリケーション、UXを考慮したシステムのデザインなど、幅広い技術力が求められる。
会社によっては、Windows ServerやLinuxをメインのサーバーとして使用しているので、それに合わせたスキルがあると良いだろう。管理人が所属していた会社は、Windows Serverがメインであった。
コミュニケーション能力(調整能力)
社内SEには、コミュニケーション能力(調整能力)が求められる。社外のベンダーとの打ち合わせ、協力会社へシステム開発の発注、関係部署からのシステム問い合わせ、現場からの要望の吸い上げ、といったコミュニケーション能力が必要だ。
また、SEとしての技術力が低ければ、コミュニケーションができないので、技術力となる土台がまずは必要だ。
業界の業務知識と資格
社内SEに求められる業務知識
システム以外の点で、経理、人事などの間接部門系、または物流、生産管理といった業界特有の知識を理解しているのかが重要になってくる。これは、システムの仕様を詰める段階で、より良いシステムを開発するために必要になってくるからだ。
社内SEに求められる資格(簿記)について
また、業務系の社内SEがとっておくと良い資格が、簿記だ。経費申請システムや物品購入システムは、システムのWFの中で最終承認がされると、伝票を切ることになる。
社内SEでは情報処理技術者試験以外に、簿記検定を取っておくと、業務システムを会計的な視点で見ることができるため、システムの仕様理解が早くなるので、オススメしたい。
社内SEのやりがいについて
合わせて、社内SEのやりがいについて説明していく。
腰を据えて上流工程の仕事ができる
数ヶ月〜1年のスパンで職場が変わる客先常駐SEに比べると、定年まで働くこともあり、1つの会社にじっくりと腰を据えて仕事に取り組むことができる。
また、商品の選定やベンダーコントロールなど、エンドユーザーとして商品を選択することができるため、SEの立場としては、仕事をやりやすいと言え、やりがいもある。
また、以下の記事にあるように、社内SEは客先常駐SEに比べて激務でないため、腰を据えて仕事に取り組むことができる。
▶参考
自社システムの開発に携わることができる
また、社内SEの仕事は、内製でシステム開発をすることがあるため、自社のシステム開発に上流から携わることができる。そのため、技術力を上げる機会がある。
自社システムの開発ができなくても、システムの要件定義書や設計書を確認することができるため、やる気があれば、システムの概要を把握することができる。
サポートすることが楽しい人
社内システムは間接部門であるため、現場や他部署の業務のサポートするシステム開発の仕事がメインとなる。そのため、自分が開発したサービスを世の中に届けたいというB to C 型のビジネスが好きな人には向かない。
むしろ、縁の下の力もちのポジションが好きな人にとって、社内SEは向いているはずだ。
この特性は判断されるため、面接ではこの点をアピールすると好感触を得られる。
まとめ
以上、社内SEの仕事内容と求められるスキルについてまとめてきたが、人によって好き嫌いがある仕事だと思う。
事部や経理部のバックオフィスの業務に詳しかったり、かっちりとした体制でシステム開発をしていくことが苦に思わなかった人にとって、この社内SEというポジションは馴染みやすいと思う。
社内SEへの転職に興味があれば、管理人がオススメする転職エージェントの効率的な使い方を記載したので参考にしてみてほしい。
社内SEに転職するためのエージェントの効率的な使い方
社内SEの転職活動は、帰宅後や休日がメインとなるので費やせる時間は限られていますので、短期集中で効率的に行いたいです。
早速ですが、評判の良い転職エージェントをまとめしたので参考にしてみてください。
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また、エージェント毎の特徴を、以下のページにまとめていますので参考にしてみてください。